睡眠外来の看護師の役割とケアの内容

睡眠外来とは、夜に眠ろうとしても眠れない不眠症だけの治療を行う診療科ではありません。夜に十分眠ったつもりでも、昼間は眠気が取れずうたた寝をしてしまうナルコレプシーという睡眠障害や、睡眠時無呼吸症候群など呼吸器系の異常により、浅い睡眠しか取れない疾病の治療も行います。マイスリーなどの睡眠薬を使用することもありますが、継続的な服用は副作用のおそれがあるため、その他の複合的な治療が必要になることも多いです。睡眠障害の原因はさまざまで、患者からの聴き取りが欠かせません。

睡眠外来の看護師は、患者から必要な情報を聞き出し、適切な治療につながる原因を医師に提供することが求められるでしょう。睡眠外来の看護師は、対話の内容だけでなく、患者の表情や顔色など身体の特徴にも注意する必要があります。睡眠外来では、患者の容態が急変することは滅多にありませんが、他の疾病が原因となっている場合もあるため、特に初診の患者には気をつけなければいけません。必要だと思えばバイタルチェックなどを行い、健康状態を確認しておきましょう。

バイタルチェックとは、体温や血圧など身体の兆候を検査することです。バイタルチェックによって把握したバイタルサインが正常でないと判断できた際には医師に報告し、場合によっては他の診療科で患者が診療を受けることもあります。応急処置が必要なときには、看護師がケアを行うことが多いです。医師が問診している間も、睡眠障害の患者は意識が朦朧として正確に答えられないこともあるでしょう。看護師は、事前に患者から聴取した情報を補い、医師の理解を円滑にサポートすることも重要です。また、患者が睡眠障害を克服するために、患者の生活管理や服薬などのアドバイスも行う役割も果たします。このように、睡眠外来での看護師の役割をしっかり理解し、適切にサポートをすることが大事です。